吉田悠太さんという方をご存じでしょうか?吉田さんは若干13歳で、葛飾北斎の版画に挑む若き版画職人です。

吉田さんは2年前、 北斎の版画の魅力に取りつかれ、それ以来自己流で工夫を重ね、独自の掘り方や印刷の技法を追求してきています。

その才能が認められ、現在吉田さんは 中邑研究室のプロジェクト「異才発掘プロジェクトROCKET」の 4期スカラー候補生になっています。

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異才発掘プロジェクトROCKET とは、ユニークさゆえに学校という場になじめない個性を発掘する空間で、学校教育を否定するものではありませんが、学校教育では育てられないような異才をはぐくめる場として2014年からスタートしたものです。

運営は 東京大学先端科学技術研究センターと日本財団 が共同で行っています。



この吉田悠太さんの個展、「版画ノイエ」が11月1日に開催されます。

場所は東京大学先端科学技術研究センター「ROCKET HOUSE」で、 北斎の版画の再現作品のほか、吉田さん自身の写真から作成したオリジナル版画なども展示されます。

この個展は11月3日まで開催されますが、期間中は彫の実演も行われるそうです。



吉田悠太さんはNHKEテレ「ストーリーズ」でもとりあげられますが、吉田さんは発達障害があり、コミュニケーションや集団生活を苦手としているそうです。なので、学校に通うことができません。

吉田さんは小学校に入学すると団体行動がいやになったそうで、この時お母さんは厳しく叱りましたが、 7歳のときに吉田さんが悠太くんが複雑な模型を作って見せたときに母親の見る目が変わったそうです。

それ以来吉田さんのお母さんは吉田さんが興味を持ったことはチャレンジさせ、子供のペースにあわせることでやる気を引き出すようにしたそうです。

吉田さんは学校教育には合いませんでしたが、特定の分野ではすごい集中力を発揮できる特性も持っていて、それが版画という分野にはプラスに働いているようです。

この「ストーリーズ」番組では、吉田悠太さんが 葛飾北斎の大作 に挑戦するひと夏のストーリーを描きます。



学校という場所は、近代産業を支える人材を育てるうえで効率的な場所だったのだとは思います。

でも、効率を優先すると、どうしてもそこからはみ出す生徒も出てきてしまいます。

そして、はみ出す子供の中には突出した才能を持つ人もいるのです。

学校になじめないという理由だけで、これらの子どもたちを不登校状態のままに放置しておけば、貴重な人材が育つ機会を逸してしまうかもしれません。

ROCKETは、こうした子供たちに支援を行っており、このプロジェクトの1期生 濱口瑛士 さんはすでに絵本作家として活躍しています。

ROCKETのプログラムには、Submarineプログラム「好きなことをやり尽くせ!」というものがありますが、突出した才能を持つ子供がこのようなプログラムで才能を伸ばすことにより、今後もこのプロジェクトから吉田悠太さんや 濱口瑛士さんのような才能が出てくるのかもしれません。

教育の多様性という意味でも、このプロジェクトの今後に期待したいと思います。